ウツノミヤテラスは2022年8月に開業した複合商業施設です。6階建のコンパクトな施設ですが宇都宮駅東口の利用者が急増したため多くの人が利用しています。
今後の展望も含めて“こうなったらいいな”という個人的な願望を書いた記事になります。
現在の入居している主なテナント
現在入居中のテナントの一部を抜粋して以下に挙げます。
1階フロア
ヨークベニマル(スーパーマーケット)
2階フロア
セブンイレブン
宇都宮みんみん(餃子)
すし華亭匠(寿司)
アイココチ(ドラッグストア)
bariSheep(レストラン・居酒屋)
日高屋(中華料理)
ココノジマルシェ(菓子)
ネネチキン(チキン専門店)
とちおとめ×芭莉式(菓子・ソフトクリーム)
嶋田屋商店(酒屋)
ISLAND STONE COFFEE ROASTERS(カフェ)
PRONTO(カフェ・居酒屋)
3階フロア
ドコモショップ
ダイソー
大戸屋(和食)
まるこぽーろ(鉄板焼)
遊膳や(居酒屋)
コメダ珈琲(喫茶店)
miya come(移住相談窓口)
4階フロア
コジマ×ビックカメラ(家電量販店)
なお、5Fは結婚式場とクリニック、6Fはボッシュのオフィスとなっています。
当初のテナント入居は7~8割程度
ウツノミヤテラスは官民一体で進める駅東地区整備事業の一つとして開業されました。公言はされていませんが、地元企業が優先的にウツノミヤテラスに入居するように募集をかけていたようです。しかし、テナント料が高いため開業当初は全区画の7~8割程度しか埋まりませんでした。
2023年時点では2F・3Fフロアには空きスペースが複数存在しており、ガチャガチャや休憩エリア等でスペースを活用しており、入居テナントを待っている状態でした。

2024年3月に市長から約95%が埋まる予定との発表されました。この頃から地元企業ではなく、チェーン店の入居が目立つようになります。同年3月下旬に大戸屋、8月にまるこぽーろ、11月に日高屋と英会話イーオン、そして2025年4月に一風堂と続々とテナント入居が決まりほぼすべてのエリアが埋まりました。

1都3県では駅近辺や幹線道路沿いにあるイメージの日高屋。栃木県内ではまだ3店舗目のため、宇都宮市民には目新しさもあるようです。オープンして4ヶ月経った現在も非常に人気があり“気軽に遅い時間まで飲める居酒屋”、“安価でお腹を満たせる中華料理屋”として需要をガッチリ掴んでいます。
なんか飲食店ばかりになってない?
テナント募集をかけた結果、店内の空きスペースが現在はほぼ全て埋まりました。喜ばしいことですが、そのほとんどが飲食店となっています。
平日・休日とも待ち時間が出るくらいには人気
飲食店供給が過剰と考えていましたが、平日のランチ時に訪ねてみると大戸屋、日高屋などは列ができるくらい混んでいる日もあります。また、休日はbariSheepや宇都宮餃子みんみんは1時間待ちになることもあります。

宮みらいスクエア等のオフィスビルが東口徒歩圏内に新設されたこともあり、平日についてはウツノミヤテラス開業前より日中の訪問者が増えたことも混雑の要因になっているのでしょう。
一方で不人気な店舗も・・・
一方で3Fフロアに入居しているテナントはコメダ珈琲のみに需要が集まっているように見えます。鉄板焼屋については価格帯が高いので、隣接のライトキューブ宇都宮で学会やイベント開催時には利用者も増えるのでしょうが、平日は非常に客入りが悪いです。その隣の居酒屋についても昼・夜ともに立地の割には集客があまり良くない印象です。
上の2店舗はいずれも県内にもともとある飲食店が出店したのですが、それぞれ栃木市と小山市に本店があるため、宇都宮市に馴染みがないことも利用されにくい要因となっているのではないでしょうか。
ここまでの内容をまとめると・・・
・ウツノミヤテラス内のテナントは現在ほぼすべて埋まっている
・この1年間で飲食店テナントが一気に増えた
・飲食店テナントの中でも人気店と不人気店の差が大きい
今後の展望
ここからは自分の意見を書きます。市民が必要としているテナントは個人個人で異なりますが、市のアピールしている長所を活かせると良いと思います。通常のショッピングモールではなく、市が携わっているウツノミヤテラスだからこそ実現してほしい要望を書きます。
子ども一時預かり施設
宇都宮市は「共働き子育てしやすい街ランキング」で2年連続2位を獲得しています。周囲の子育て世代と話をすると、この点に関しては評価している方が多いです。
順位 | 自治体名 | 特徴 | |
---|---|---|---|
1位 | 神戸市(兵庫県) | 82点 | 保育施設の充実、ICTシステム導入、学童保育の拡充 |
2位 | 宇都宮市(栃木県) | 79点 | 第2子以降の保育料無償化、送迎保育ステーションの運営、不妊治療助成制度 |
3位 | 福生市(東京都) | 77点 | 保育の質向上、学童保育と放課後子ども教室の連携、夕食提供 |
3位 | 板橋区(東京都) | 77点 | 隠れ待機児童の減少、保育所での紙おむつ定額制サービス、ICTシステム導入 |
3位 | 豊島区(東京都) | 77点 | |
3位 | 松戸市(千葉県) | 77点 | 子育て支援の充実、全国編での高評価 |
待機児童ゼロは嬉しいことですが、それだけでなくバス等で送迎してくれる保育園が多いこともありがたい!別途バス代がかかるとはいえ、送迎バスが使えれば、親の自由時間が増えることに繋がります。
また、保育園費用も安いですね。これは正確なデータはないのですが都内や埼玉県と比べても安いと感じます。
また、第2子以降無料なことも嬉しいですね。しかしながら、東京都は2025年10月から第1子の保育料を無償化する予定であり、栃木県も追随するのか気になるところです。
平日は手厚くサポートされていますが、休日出かける際に子ども一時預かり施設が少ないことが気になります。例えばベルモールについては子ども達が遊べる施設はあっても、預かってくれる施設は現在はありません。
FKDインターパークはミナテラスとちぎに託児所がありますが、民間企業のため1時間1人あたり1,000円と割高設定になっています(それでも利用できるだけありがたい!)。初回登録料も別途加わりますし、子ども2人を預けて隣接する映画館で映画を観る間預けると1回で5,000円は超えてしまい、映画の鑑賞料を超えます。

ここで、他県の例を紹介します。
福井県では駅近くに福井市子ども一時預かり所が設置されています。1時間あたり700円ですが、福井市に住民登録されていれば、半額になるシステムです。生後6ヶ月から預かってくれる点も素晴らしい。
ウツノミヤテラス3Fには宇都宮市移住相談窓口もあるので、その近くに託児施設があれば見学に来た移住検討者へのアピールにもなります。
docomoショップがウツノミヤテラス開業時よりテナントに空きスペースが出ないように広大な3F北側のエリアに入居していますが、同エリアがキッズスペースや子ども預かり所になってくれると嬉しいというのが本音です。
市のスポーツを通した地域活性化
宇都宮市は「プロスポーツのまち」をスローガンに掲げています。現在宇都宮ブレックス(バスケットボール)、栃木SC(サッカー)、宇都宮ブリッツェン(自転車)の3つのチームが宇都宮市を拠点として活動しています。
3つのチームの中で圧倒的な人気を誇っているのがバスケットボールB1に所属する宇都宮ブレックスです。2度のBリーグ優勝経験があり、毎年上位をキープしている強豪チームです。下野新聞の調査でも県内人気チーム1位がブレックス、2位が栃木SCでした。

宇都宮ブレックスのグッズは会場のブレックスアリーナだけでなく、市内の書店などでも購入可能ですが品揃えは会場ほど多くはありません。グッズを購入するために会場に足を運んでほしいという運営側の本音もあるかもしれませんが、現時点ではブレックスアリーナは毎回満員であり、行きたくてもいけない人が非常に多くなっています。
そういった点からブレックスグッズを取り扱ったショップを駅東口周辺に作ってほしいとも考えています。ウツノミヤテラス内にショップがあれば販売・当日余ったチケット販売(以前は宇都宮FKDで売っていました)だけでなく、試合日には画面で試合の様子を放映してほしいところです。通りすがりに応援で盛り上がっている様子を見かけて、そこからブレックスに興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
ちなみに栃木SCは西側市街地にあるトッキースクエアでユニフォーム等のグッズが購入できます。来年はラグビープロチームのホンダヒートも三重から宇都宮市に移転します。ブレックスのみならず市内プロスポーツチーム複合でも良いので駅付近に関連ショップが新設されるとより一層市内も盛り上がることでしょう。
ウィンドウショッピングできる店舗が欲しい
ライトラインは基本的に日中も1時間最低5本は出ているので、ウツノミヤテラスで時間調節せずとも乗車できます。それでも、短時間ちらっとウィンドウショッピングできるような店舗が欲しいですよね。今はダイソーしかないですもん。
PASEOに無印良品があるので、短時間通りすがりにちらっと寄って楽しめるようなテナントがあと1つでもあると助かる。今回は3つ希望のテナントを挙げます。
KEYUCA
楽天市場などで見かけてことはないでしょうか?生活用品を中心に取扱っている店舗です。実はイオンモール佐野新都市にも店舗があるようなのですが、まだ実店舗は訪れたことはありません。ネットではキッチンに置く両開きダストボックスが人気です。
実は日光市にKEYUCAの工場があるんですよね。宇都宮から日光道を西に進んでいくと、高速道路から工場を見ることができます。

LOWYA
駅周辺は家具屋が少ないと感じています。転勤、大学進学など新生活で宇都宮に引っ越して来た人が全員車を持っているわけではありません。ニトリや東京インテリアは市内にも複数ありますが、宇都宮駅からアクセスしやすいかと言われると微妙に離れています。
ベルモール内にニトリデコホームはありますが、日用品中心の品揃えのため家具の取り扱いは少ない。宇都宮駅近辺に家具屋が欲しいけど、ニトリのような広大な敷地は現状ないため、テナントで入れそうなLOWYAを候補に挙げました。
家具は眺めるだけでも楽しいですし、LOWYAの店舗はニトリ等に比べると省スペースです。価格設定もやや高めですが、手が届かないほどではありません。
Standard Products
これは開業当初から入ってほしいと思っていたのですが、2024年に東武宇都宮と御幸ヶ原に出店しました。ウツノミヤテラスのダイソー向かいは1年半ほど空きスペースだったので、この場所がうってつけでしたが、最終的には4月に一風堂になるようです。
ダイソーは日常的に使うことが多いですし、品揃えも豊富ですがデザイン性の良いものを買いたい場合はStandard Productsを選ぶことが多いです。無●良品の製品を少し素材を変えて安価に販売したり、カラーバリエーションが豊富だったりとダイソーとは一味違った商品を見ることができます。
残念ながら、上述のように既に市内に2店舗できてしまったので、これ以上新たに作るのは難しいかもしれせん。
おわりに
現時点ではウツノミヤテラス内は店舗が入るスペースはないため、もし今後いずれかの店舗が撤退した際には、魅力的なテナントに入ってほしいです。
また、今回挙げたテナント候補はウツノミヤテラスに限らず再開発予定の宇都宮駅西口の複合商業施設にも言えることです。そちらもおそらくは50以上のテナントが入るでしょうし、宇都宮市民が通いたくなるような施設になると嬉しいですね。
最後に…JRさん…宇都宮駅のきらくをすき家か吉野家にして下さい(懇願)